KYで超ポジティブなアメルカのブログ

KYなアメルカがアメリカ的思考も交えて、思ったことをズバズバ書いていきます。

アメリカ人の旅人からの話、ボツワナという国

こんにちは、アメルカです。

 

先日泊まってくれた外国人の旅人・カウチサーファーがしてくれたお話を書こうと思います。普通の国の人からしたらカルチャーショックが大きいと思いますが、海外のことを知るのは大事だな〜とつくづく思います。

 

 

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アフリカ大陸

先日来た彼女は、アフリカの国々を転々として野生動物の観察や保護をしてきました。彼女がボツワナにいたとき、乗っていた車が急に停車しました。車はなかなか動かないし、前方には横転した大型バスがあって、現地の村人が大勢集まっていました。20〜30人はいたそうです。みんな外に出て様子を伺ってみると、どうやら横転している大型バスと、野生の若いゾウ2頭が衝突してしまい、ゾウはぶつかった衝撃で死んでしまいました。おそらく、2頭の若いゾウがケンカをしていて、うっかり道に入ってきて大型バスとぶつかってしまったようです。日本でも鹿と自動車がぶつかった、という話はよく聞きますが、さすがにゾウは動物園にしかいないので、やっぱりアフリカはすごいな〜〜と驚きます。ボツワナにはたくさんのゾウがいるそうです。

 

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が、びっくりするのはここからです。ゾウの周りに集まっていた20人の村人たちはみな、リヤカー(農家さんが野菜や土を入れて、両手で押して運べるタイヤが1つのやつをイメージすればいいと思います。)とオノを持ってきていました。カウチサーファーが目撃した時にはすでに、オノでゾウの脚が切り落とされていました。アフリカの国々ではいかなる動物も殺してはいけないという法律があるそうで、アフリカに住む人は肉を食べる機会がほとんどありません。(国により法律は異なりますが。)ボツワナでは、象牙の乱獲や密猟があとを絶えないため、いかなる動物も絶対に殺してはならない、という厳しい法律があります。そのため、アフリカの国々ではベジタリアンが多いのですが、動物を殺してはいけないので、食べて良い肉となると、今回のように事故などで死んでしまった動物の肉のみとなります。大型バスとゾウが衝突し、ゾウが死んでしまったので、現地の住民はみな、その死んだゾウの肉を取りに、こぞって出てきていたそうです。ボツワナ政府は、こういう時だけ、人々が動物の肉を食べてもよいとしているので、オノで死んだゾウを切る行為はオッケーなのです。また、政府は象牙だけは没収するそうです。高級品や貴重品はやはり政府が没収してしまうんですね。ボツワナの人々は収入も低く、貧困で食べ物にも飢えているので、こういう時に手に入る肉や骨、皮など、一切残さず食べたり薬にしたり、生活用品にしたりして暮らしています。

 

ゾウの肉が美味しいかどうかはわかりませんが、問題はゾウの肉の味ではなく、そこに住む人たちにとって『肉』はなかなか手に入らない貴重なものだ、ということです。確かに、野生動物を殺してはダメですよ、という法律があれば野生動物の命は保護されてますが、そこに住む人たちのことを考えると肉を食べたくても食べる手段がないというのはとても辛いです。私たちがいかに食べ物に恵まれているか実感できますし、食べ物を粗末にしてはいけないなぁ、と思いました。カウチサーファーは、今回の出来事(人々が死んだゾウを切る行為)を目の当たりにしましたが、ボツワナの人々の貧しい暮らしを考えると、貴重な肉がタダで手に入ることは、現地の人々にとって非常にありがたいことなので、いいことだと思った、と語っていました。

 

読んでくださり、ありがとうございます。